ドイツの俳優兼監督のティル・シュヴァイガー曰く:「クリーマ・クレーバー・イコール・ウスノロー」

最近のジャーナリスティックな、ドイツ語の流行語とで言えましょうか。

Klima-Kleber

日本語定訳があるとは思えませんので、そのままドイツ語発音を書き出しました。
意味する所は以下の記事を読めば自ずと了解出来るでしょう。



Til Schweiger: „Klima-Kleber sind Vollidioten“
https://www.oe24.at/leute/deutschland/til-schweiger-klima-kleber-sind-vollidioten/550502523?
ティル・シュヴァイガー曰く
「クリーマ・クレーバーたちは大馬鹿者だ」。


日本ではまだ?起こってはいない社会現象でしょう。
日本にも飛び火するのでしょうか。米国でもまだ目撃されてはいないようです。

当地オーストリアと隣国ドイツだけで?最近、変に注目され出した社会現象ですね。
現場での出来事が今では日常茶飯事のように写真付きで報道されています。

世界的な気候変動に対する対処の仕方が生温いということでお上に反対しているそうですが、
世界的な反対運動となっているというよりも限られた国内でのデモ的意思表示になっているだけのようです。

反対者たちは公共の道路に座り込んで、両手は道路に貼り付けて居座ってしまうという作戦に出ています。
だから Klima-Kleber と称されるようになった、ようです。
(因みに、Kleber 瞬間接着剤として自宅でも使うことがありますが、今回は人間自身が道路に自主的に
接着剤の役割を果たそうとしているかのようで、そうすることで”接着剤”そのものがどうなるかというと、
無理やり撤去の対象になっているようです)。とにかく、 道路交通を一方的に遮断させてしまう。
車の運転手たちはその場にやって来ては通らせん坊になっているので、
道路横一杯に居座っている彼らたちの前で停止せざるを得ない。

まだそんなことは起こってはいませんが、そのまま彼らたちを無視して突っ込んで行こうとする車はありません。
が、わたしとしてはそんなことも起こり得るのではとちょっとハラハラ、静観しています。

先日ドイツではとうとう頭に来たトラック運転手が車から飛び出して来て、
道路に貼り付けになっているクリーマ・クレーバーの一人を文字通り襲って道路脇へと引きずって
蹴飛ばしている、怒りをぶち撒けている、そんなシーンが報道されていましたね。


ところで、ティル・シュヴァイガーって誰だかご存知ですか。
知っている人は知っている、知っていない人は知らない、もちろん、そのとおりですね。
一言で言えば、ドイツの映画俳優兼監督ですね。
自分のレストランも経営していると記憶しています。



In einem Interview mit der ''Bild''-Zeitung wütet Schauspieler
und Regisseur Til Schweiger gegen die Klima-Aktivisten,
die seit Monaten nicht nur in Deutschland die Straßen
blockieren.
ドイツの「ビルド」紙とのインタビューで俳優兼監督のティル・シュヴァイガーは気候活動家たちに対して怒った。彼らたちはもう何ヶ月もドイツ国内だけではない、道路を遮断している。
まあ、ドイツのビルド紙もオーストリアのこの新聞も私の印象としてはどっちもどっちといった感がします。センセーショナルな記事が多すぎるように思えます。読者獲得というのか、新聞購入者獲得に躍起になっているかのような新聞作成になっているかのようです。尤も最近、Bild紙のトップ全員の首が替えられたというニュースを聞いたり見たりしましたが、いくらかは良くなるのでしょうか。

Til Schweiger war noch nie dafür bekannt,
sich ein Blatt vor den Mund zu nehmen.
Wenig überraschend findet der 59-Jährige auch
in Bezug auf die Klima-Kleber klare – und
bisweilen auch deftige Worte.
"Ich weiß nicht, was ich mache,
wenn ich mal im Stau stehe und wegen denen
einen wichtigen Termin verpasse, weil die da kleben.
Dann steige ich bestimmt auch aus", erklärte er in Bezug auf ein Video
von einer jüngsten Klima-Blockade, bei dem ein Lkw-Fahrer
auf einen Aktivisten losgegangen war. "Ich glaube,
ich würde das genauso machen", sagte Schweiger.

sich ein Blatt vor den Mund zu nehmen ドイツ語文字通りに解釈すると、口から一言取り出す、といった風ですよね。
kein Blatt vor den Mund nehmen == Dinge offen und direkt ansprechen, seine Meinung sagen ドイツ語の典型的な熟語的表現の一つ。


ティル・シュヴァイガーはズケズケと物を言う男としてはまだ知られてはいなかった。
59才のご本人にクリーマ・クレーバーについても明確な、そして時に強烈なことばを見出すこともそんなに驚くには当たらない。
「俺は何をするか分からんよ、交通渋滞に巻き込まれ、しかも奴らの所為で重要なアポイントを逃したら、と言うのも奴らがそこで貼り付いているからだ。俺だってきっと車から出てくるよ」と最近の、気候活動家による交通遮断のビデオに関して語った。そのビデオではトラックの運転手が活動家に立ち向かっていた。「俺だって同じことをするだろう」とシュヴァイガー。


"Was ich von denen halte? Das sind Vollidioten.“
「奴らたちのことを俺はどう思っているかって? 奴らは大馬鹿者だ」

Über Meldungen, wonach die Klima-Aktivisten Trainingscamps
abhalten und bis zu 1.500 Euro im Monat bezahlt bekämen,
könne er nur den Kopf schütteln.
"Die Klima-Kleber sind eine große Plage in diesem Land!",
wetterte der Schauspieler weiter.

Plage これはここではもちろん、ドイツ語ですが、スペイン語、フランス語にも同じ綴りの単語があります。意味はもちろん、違います。

den Kopf schütteln == den Kopf schnell hin und her bewegen, um "nein" oder um Verwunderung auszudrücken


気候活動家たちはトレーニングキャンプを保持していて、一ヶ月当たり最高で1500ユーロの
支払いを受けているという報道について、どうなっていることやらと自分(シュヴァイガー)としては不思議に思っている。「クリーマ・クレーバーたちは我が国にあっては大きな伝染病だよ!」と同俳優は更に怒りをぶち撒けた。



Kritik an Grünen: "Nicht einmal ein Studium"
(ドイツ)緑の党に対する批判「大学さえも卒業していない」

Auch die Grünen, wie in Österreich auch in Deutschland
derzeit Teil der Regierung, kritisiert Schweiger scharf.
"Die Vorsitzende der Grünen hat noch nicht mal ein
abgeschlossenes Studium. Und die kriegen 20 000 Euro
im Monat", bezog er sich auf Ricarda Lang.
Der grüne Vizekanzler und Wirtschaftsminister bekam
ebenfalls sein Fett weg:
„Ich fände es toll, wenn Robert Habeck sich selber
festkleben würde. Dann könnte er nicht so viel Mist
verzapfen." Habeck solle stattdessen weiter Kinderbücher
schreiben – denn von Wirtschaft habe er keine Ahnung.

緑の党はオーストリアと同じようにドイツでも目下、現行政府の一部をなしているが、そのドイツの緑の党に対してシュヴァイガーは厳しく批判する。
「緑の党のトップはまだ大学さえも卒業していない。それなのに一ヶ月当たり2万ユーロの報酬を貰っている」とリカルダ・ラングに言及。
また緑の党の副首相兼経済相に対しても同様に批判する。
「俺はね、ロベルト・ハーべック本人自身が道路上で貼り付けになれば素晴らしいと思うんだ。
そうしたらあんなにもたくさんのクズを巻きしらすこともないだろう」。
ハーベックはその代わり子供の為の本を書いていれば良いのさ、経済については皆目分からんのだから。


経済について分からないと言われる人が経済大臣を務めているとは? ドイツ国からのジョークを一つ、頂いた気分です。

Aus Schweigers Sicht würde fast die ganze Regierung
in der freien Wirtschaft niemals so gut verdienen –
"deswegen sind sie ja Politiker geworden."

シュヴァイガーの観点から言えば、現ドイツ政府の殆どの大臣はこの自由経済の世界で嘗て例のないほどにたくさん稼いでいる、「だから、そう、彼らは政治家になったんだよ」

Moralisch fühle er sich von der deutschen Regierung im Moment
nicht vertreten: "Der Fisch stinkt bekanntlich vom Kopf und das tut er momentan.“ 

Der Fisch stinkt vom Kopf. ドイツ語のことわざの一つ。ドイツ文を文字通りに解釈することも可能でしょうが、ここでは比喩的に使われていると思います。こちらに(ドイツ語で)素晴らしい、分かりやすい説明がされています。

道義的にも今の所、ドイツ政府は自分(シュヴァイガー)を代表しているとは感じていない。
「魚は知っての通り頭から腐り出す(つまり、トップは腐敗している、訳者)、トップは目下それをやっているんだよ」

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